旦那の親が亡くなった時、特に家族葬となると、香典をどうすべきか悩む方は多いものです。家族葬と言われたら香典は用意すべきか、夫の親の葬儀で香典はいくら包めばいいですか？といった疑問は尽きません。また、家族葬で親族が亡くなった場合の香典の相場や、そもそも家族葬の香典は身内でも準備するものなのか、実の親への香典と家族葬での違いはあるのかなど、判断に迷う点が多々あります。特に、嫁いだ娘が親の葬儀で出す香典が家族葬の場合どうなるのかも気になるところです。
さらに、旦那の親が亡くなった時の香典の名前の書き方や、香典は家族で一つにまとめるのが基本なのか、旦那の親が亡くなった時、自分の親からの香典はどうするのかも確認が必要です。加えて、旦那の親が亡くなった時にかける言葉や、旦那の親が亡くなった時の手伝いはどこまですべきかなど、マナー全般も知っておく必要があります。この記事では、旦那の親が亡くなった時、香典と家族葬の総まとめとして、これらの疑問を一つひとつ丁寧に解説していきます。
- 旦那の親（義理の親）が亡くなった際の香典の金額相場
- 家族葬で香典を辞退された場合の適切な対応
- 香典袋の正しい名前の書き方（夫婦連名など）
- 妻として葬儀の際に心がけるべき手伝いや言葉遣い
旦那の親が亡くなった時の香典、家族葬での基本
旦那の親が亡くなったという知らせは、非常に動揺するものです。特に近年増えている「家族葬」という形で行われる場合、一般葬とは勝手が違うのではないかと不安になるかもしれません。ここでは、家族葬における香典の基本的な考え方や金額の相場について解説します。
家族葬と言われたら香典は用意すべきか
結論から言うと、遺族側から「香典辞退」の明確な連絡がない限りは、香典を準備するのが無難です。
家族葬は、家族や近親者のみで小規模に行う葬儀形式を指します。そのため、「参列者の負担を減らしたい」「香典返しが大変」といった理由から、香典を辞退するケースが一般葬に比べて多く見られます。
訃報の連絡や葬儀の案内に、「誠に勝手ながら、御香典の儀は固くご辞退申し上げます」といった一文があれば、その意向を尊重し、香典を持参するのは控えます。無理に渡すとかえって遺族に気を遣わせてしまうため、マナー違反とみなされることもあります。
しかし、そのような明確な記載がない場合は、通常の葬儀と同様に香典を準備していきましょう。どちらの場合にも対応できるよう、事前に準備しておくことが大切です。
香典辞退の確認方法
もし案内状に明記されておらず判断に迷う場合は、旦那さん（夫）を通じて、他の兄弟姉妹や親族にそれとなく確認してもらうのが最もスムーズです。直接喪主や遺族に尋ねるのは、相手が忙しい中で負担になる可能性があるので注意しましょう。
夫の親の葬儀で香典はいくら包めばいいですか？
夫の親（義理の親）の葬儀で包む香典の金額は、実の親の場合と同等と考えるのが一般的です。金額は、あなたの（夫婦の）年齢によって変動します。
あくまで目安ですが、以下のような相場観があります。
| あなたの年齢 | 香典の目安金額 |
|---|---|
| 20代 | 30,000円～50,000円 |
| 30代 | 50,000円～100,000円 |
| 40代以上 | 100,000円程度 |
20代でまだ経済的に安定していない場合は30,000円、30代以上であれば50,000円や100,000円を包むことが多いようです。ただし、これは地域性や親族間の慣習によっても大きく異なります。
重要なのは、夫やその兄弟姉妹と金額を合わせることです。夫婦で出す香典の額が、夫の兄弟よりも極端に多かったり少なかったりすると、後々の関係に影響しかねません。必ず事前に相談して、足並みを揃えるようにしてください。
家族葬で親族が亡くなった場合の香典の相場
前述の通り、家族葬であっても香典の相場は一般葬と変わりません。義理の親であれば、50,000円から100,000円が相場となります。
香典の金額を決める際には、以下の点にも注意が必要です。
- 偶数を避ける：「割り切れる」数字は「縁が切れる」ことを連想させるため、偶数額（例：2万円、4万円、6万円）は避けるのがマナーです。「4」は「死」、「9」は「苦」を連想させるため、特に避けるべき数字とされています。
- 新札を避ける：新札（ピン札）は、「不幸を予期して準備していた」という意味合いに取られることがあるため、避けるのが無難です。もし新札しかない場合は、一度折り目をつけてから袋に入れましょう。
100,000円（10万円）を包む場合は、偶数ですが「10」というキリの良い数字であるため、マナー違反にはあたらないとされています。30,000円や50,000円を包むのが一般的です。
家族葬の香典は身内でも準備するものか
この疑問は、「自分たちが葬儀費用を負担する側かどうか」で決まります。
旦那さん（夫）が喪主を務める場合、または夫婦として葬儀費用を負担する場合は、香典を出す必要はありません。香典は本来、葬儀費用の足しにしてもらうという意味合いも持つため、費用を負担する側が自分自身に香典を出すのは不自然です。この場合、妻であるあなたも「葬儀を執り行う側（遺族側）」となるため、香典は不要です。
一方で、旦那さんの兄弟（例えば長男）が喪主を務め、葬儀費用も主に負担する場合、あなたは「親族」として参列する立場になります。この場合は、たとえ身内であっても香典を準備するのが一般的です。
まとめると、以下のようになります。
- 夫が喪主・施主（費用負担者）の場合：香典は不要
- 夫の兄弟などが喪主・施主の場合：香典は必要
実の親への香典と家族葬での違い
実の親が亡くなった場合の香典も、義理の親の場合と金額相場は変わりません。 家族葬であっても、一般葬であっても、相場は同じと考えてよいでしょう。
ただし、あなたが「嫁いだ娘」という立場であるため、香典の出し方（名義）に少し違いが出ます。基本的には、「〇〇家」という世帯単位で香典を出すため、夫の名前で包むか、夫婦連名で包むことになります（詳しくは後述）。
あなたが喪主を務めたり、葬儀費用を負担したりする立場でなければ、他の兄弟姉妹と相談の上、世帯として香典を準備します。
嫁いだ娘が親の葬儀で出す香典、家族葬の場合
嫁いだ娘が実の親の葬儀に参列する場合も、家族葬か一般葬かに関わらず、香典は「世帯主である夫」の名前で出すのが基本です。
これは、香典が「個人」からではなく「家（世帯）」から出すもの、という考え方に基づいています。そのため、夫婦で一つの香典（金額は前述の相場、例：50,000円～100,000円）を準備します。
もし、あなたの実家と夫が面識が深かった場合や、あなたの気持ちとして名前も連ねたい場合は、夫婦連名で記載することも可能です。
旦那の親が亡くなった時の香典、家族葬でのマナー
香典の金額とあわせて重要になるのが、渡し方や名前の書き方、そして妻としての振る舞いです。義理の親の葬儀は、夫側の親族が集まる場でもあります。失礼のないよう、細かなマナーもしっかりと確認しておきましょう。
旦那の親が亡くなった時の香典、名前の書き方
香典袋の表書き（名前）は、世帯主である夫の氏名（フルネーム）を中央に書くのが最も一般的です。
夫婦で参列する場合でも、夫の名前だけを記載すれば問題ありません。これが正式なマナーとされています。
ただし、妻であるあなたの関係者（例えば、あなたの親戚や友人）の葬儀ではなく、夫の親の葬儀です。このため、夫の名前だけを書くのが基本ですが、地域や家庭の慣習によっては夫婦連名にする場合もあります。
夫婦連名にする場合の書き方
連名にする場合は、水引の下の中央に夫のフルネームを書きます。そして、その左側に、名字を省略した妻の名前（下の名前）のみを記載します。
（例）
中央： 〇〇 太郎
左側： 花子
香典は家族で一つにまとめるのが基本
前述の通り、香典は「世帯ごと」に一つにまとめるのが基本ルールです。
夫婦で参列するからといって、夫と妻がそれぞれ別に香典袋を用意するのはマナー違反とされています。これは「不幸が重なる」ことを連想させるため、避けるべき行為です。必ず夫婦で一つの香典袋にまとめて渡しましょう。
金額も、2人分として相場を倍にする必要はありません。一つの世帯として、相場とされる金額（例：50,000円）を包みます。
旦那の親が亡くなった時、自分の親からの香典
旦那さん（夫）の親が亡くなった場合、妻であるあなたの実家（自分の親）も香典を出すべきか悩むかもしれません。
結論として、あなたの親（実家）からも香典を出すのが一般的です。あなたの親から見れば「娘の嫁ぎ先の親（義理の親）」が亡くなったことになるため、弔意を示すのがマナーです。
金額の相場は、関係性にもよりますが10,000円～30,000円程度が多いようです。もし、あなたの親が葬儀に参列できない場合は、あなたが預かって代わりに渡すか、後日弔問に伺う際に持参します。
ただし、これも家族葬で「香典辞退」の意向が示されている場合は、その意向に従い、あなたの親にも香典は不要であることを伝えてください。
旦那の親が亡くなった時にかける言葉
妻として、遺族（特に義理の母や夫の兄弟）にどのような言葉をかけるべきか、非常に悩む場面です。
基本のお悔やみの言葉は「この度は、誠にご愁傷様でございます。心よりお悔やみ申し上げます」です。しかし、身内に対しては、もう少し気持ちに寄り添う言葉が求められることもあります。
例えば、義理の母に対しては、「お義母さん、お辛いですね。何か私にできることがあれば、何でも仰ってくださいね」と、体を気遣い、手伝いを申し出る言葉を添えるとよいでしょう。
大切なのは、長々と話しかけないことです。遺族は深い悲しみの中にあり、また葬儀の準備で慌ただしくしています。簡潔に弔意とサポートの意思を伝えることを心がけてください。
「忌み言葉」に注意
葬儀の場では、「重ね重ね」「たびたび」といった不幸が続くことを連想させる言葉や、「死ぬ」「苦しむ」といった直接的な表現は避けてください。また、「頑張って」という言葉も、すでに十分頑張っている遺族にとっては負担になることがあるため、控えるのが賢明です。
旦那の親が亡くなった時の手伝いはどこまでか
「嫁」という立場として、どこまで手伝いをすべきか、その範囲も気になるところです。
家族葬の場合、一般の参列者が少ないため、親族であるあなたの役割は重要になります。しかし、出しゃばりすぎるのは禁物です。まずは義理の母や夫の兄弟姉妹に「何かお手伝いできることはありますか？」と声をかけ、指示を仰ぎましょう。
一般的に、妻（嫁）に任されることが多い役割には以下のようなものがあります。
- 受付の手伝い：（受付を設ける場合）芳名帳の管理や香典の受け取り。
- 湯茶の準備・接待：僧侶や、弔問に来られた方へのお茶出し。
- 台所の手伝い：通夜振る舞いや精進落としの食事の準備、配膳、後片付け。
- 小さな子供の世話：他の親族が葬儀に集中できるよう、子供の面倒を見る。
特に家族葬では、外部のスタッフを最小限にしている場合もあります。状況を見て自主的に動くことも求められますが、まずは遺族（義理の母など）の意向を確認しながら、サポート役に徹する姿勢が大切です。
旦那の親が亡くなった時、香典と家族葬の総まとめ
旦那の親が亡くなった時の、香典と家族葬に関する対応をまとめます。
まず香典については、遺族から「辞退」の連絡がない限りは準備します。金額の相場は夫婦の年齢によりますが、50,000円～100,000円が目安です。ただし、夫が喪主を務めるなど葬儀費用を負担する場合は香典は不要です。
香典袋は、夫の名前（世帯主）で一つにまとめます。夫婦連名にする場合は、夫のフルネームの左側に妻の名前（下のみ）を記載してください。
家族葬であっても、妻として葬儀に参列する際のマナーは一般葬と変わりません。お悔やみの言葉は簡潔に伝え、手伝いについては義理の母や親族の指示を仰ぎながら、サポート役として動くことが重要です。
まとめ
旦那の親が亡くなった際、特に家族葬での香典やマナーについて解説しました。最も重要なのは、遺族から香典辞退の申し出がない限り、年代に応じた相場（5万円～10万円程度）の香典を準備することです。ただし、夫が喪主を務める場合は香典は不要です。香典袋は世帯主である夫の名義で一つにまとめ、夫婦で別々に出すのは避けてください。
家族葬は近親者のみで行われるため、一般葬以上に親族間の連携が求められます。妻としては、義理の母や夫の兄弟姉妹とよくコミュニケーションを取り、金額の足並みを揃えたり、手伝いの範囲を確認したりすることが大切です。慣れない場で不安も大きいかと思いますが、故人を偲び、遺族に寄り添う気持ちを第一に行動しましょう。
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